TOP | ソロクライミング | リード・ボルダー | 山行・アルパイン |
コンペティション | 沢 | その他 |
小川山
青鬼たちの狂宴
2012年8月18日〜19日
←戻る 《Day1》屋根岩 3峰〜ソラマメスラブ 1日目はGenki君とキエちゃんと俺の3人でメルトダウンダイレクト(5.11b)をやりに屋根岩3峰へ向かった。 以前から気になってたルートなんだけど、70mロープでロアーダウン出来ないって話も聞くから、ルートスケールは40mくらいか!? それってエクセレントに匹敵する長さじゃん!! 内容は傾斜のきついスラブ壁のど真ん中を一直線に上がっていく、これぞ小川山!的なルートだ。 Genki君は1度トライしてて惜しくもオンサイトは逃してしまったとのこと。 んならお先にオンサイトトライ やらせてもらうぜ! 手頃なルートが無かったからアップはナシ! 本日1便目からロングルートの本気トライだ。 ま、鬼の様に飢えてるからね。 このルート、一時期はボルトの数が多い時で19本(!!!)も打ってあったらしいけど、その後のルート整備で11本に落ち着いたようだ。 それでも11本!! こんなにデカい壁なのにホールドは小さすぎてオブザべとかやっても意味ないし! 最初は上から剥がれ落ちたと思われる巨大なフレーク上の傾斜の緩いスラブを上がっていくけど、前日の雨で湿ってて怖い。 フレークからフェイスに移って、数メートルのコルネ状の箇所を越えると、ここから壁は立ってきてホールドも限られてくる。 思った以上にホールドは小さい。 シビアなスラブは手順、足順を間違えると修正が効かなくなって詰まってしまうから、ムーブを起こす前にその場でオブザべして、それを信じて花崗岩の結晶に乗り込んでいく。 てか真夏の直射日光をモロにうけて前腕が汗ダラダラなんですけど!! おまけに久しぶりのどスラブでミシン踏みまくりなんですケド!! 「あーやべー落ちる!」って思いながら必死に冷静さを保って足を置き直し、チョークアップして耐えたけど、もう思考回路がメルトダウンしそう・・・ そして最後の最後、傾斜が緩くなる直前でここが核心部だろって箇所をハイステップで切り抜けた直後に本当の核心が待っていた・・・ もうホールドもスタンスも無くて、言葉通り手も足も出ねーよ! 微妙な体勢のままもう一度周りを見渡して探ってみるけど、ホールドは今抑えてる激甘のカチだけ。 そして次のスタンスはとても乗り込めそうにない外傾した小さな隆起だ。 もうこれ以上耐えられないってとこまで他の可能性を探してみたけど、ついに決心して、シューズのフリクションを信じて慎重に乗り込んでいって・・・ もう絶対落ちると思った! やっぱクライミングシューズすげーよ! あとは緩傾斜帯を終了点まで駆け上がり、マスターオンサイト達成!! ロワーダウンでは半分までも降りられず、ビレイヤーが壁の途中まで登ってきてそれでやっと中間部のラペルステーションまで届いた。 やっぱ長いルートだ。内容もバツグン! これまでやったスポーツルートでは3本の指に入るトライだった。 続いてGenki君のRPトライだ! さっきまでカンカン照りだったのに、曇り初めて、それどころか遠くに雷鳴も聞こえる。 あまり時間はなさそうだぞ。気合入れて一発でRPだ! だけど核心部でテンション・・・惜しかったね! 今にも降り出しそうな雲行きだったけど、直ぐに出せばもう一便くらいはいけそうだぞ。 レストもそこそこに2便目を出すGenki君。 無事RP! 回収に入るとすぐに雨が振ってきて、タイミング的にギリギリセーフ。良かった良かった。 回収でビショ濡れになったけどね。 撤収準備をしていると雨は弱まってきたから、前から気になってた国士無双(5.11c)を見に行ってみる事にした。 2峰だからすぐだろうと思って歩き始めたけど、全然見つからないし。 ここどこだよ・・・ って言ってるうちに岩頭に上がってしまった。 正面に1峰を望む眺めのいい場所だけど、一体どの岩なんだ? 結局雀卓スラブは分からないまま、気付けば14時半。 国士無双を探すのは諦めて、岩も乾いてきたから残りの時間は2峰周辺で遊ぶことにした。 Genki君がドッ被りのランジ課題、シナプス(5.12b)に何度かトライしたけど指皮がズル剥けて終了。 そうこうしているうちにまた雲行きが怪しくなってきて、雷鳴が近付いてきた。 だけどそんなのお構いなしで俺は裏ジェットストリーム(5.11b)に取り付いた。 ホールドは豊富で特に難しい箇所は無いんだけど、ハングを越えてカンテを回ったところから雨が降り出してしまった。 中間部から先はホールドもビショビショになってもうパンプしまくり! めっちゃ近くで雷も鳴ってるし! 土砂降りの中、何とかマスターオンサイト! 終了点にクリップした瞬間、雨足が一気に強くなって雨水がドバドバと流れて来た。 裏ジェットのラインのすぐ上がスラブの下端のエッジだから、滝の落ち口の真下にいるようなもんだ。 もうバケツで水を顔面にぶっ掛けられてるみたいで、砂利の混じった水が口の中に入ってくる。 しかもラインが左上してて、カンテを回り込んでて、一番下はハングっていう回収が困難な3拍子揃ってるし・・・ マジで溺れそうになりながら何とか回収して降りてくると、ハング下はまるで裏見滝さながらだ・・・ 踏み跡も濁流が流れてて、完全に沢と化している。 全身ずぶ濡れでガタガタ震えながら、雨足が弱まったのを見計らって下山した。 いや、マジで辛かったわ・・・ 夜は、御岳に行くはずだったけど雨でパン2に転戦したユカちゃんとFunc氏と合流して、鬼たちの宴が始まった。 鎖に吊るした肉塊を焚き火で焼いてかぶりつくのが青鬼流たぜ!ワイルドすぎるぜ! ビールの空き缶が増え、夜が更けていくと鬼の語らいは変態度を増していった・・・ 次へ→ |